Webサイトは装飾美よりも機能美
- 公開日:
- カテゴリー:
- Webサイトの使いやすさを考える
フリーランスWebデザイナーの山本です。
Webサイトを発注するときに、あなたはまずどんなことを考えますか?
「かっこいいサイトにしたい!」
「ユーザーにインパクトを与えたい」
と、とにかく見た目にこだわりたいと考えたかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろんそれは間違いではないのですが、発注時に装飾美だけに気をとられて、使い勝手や、ユーザーの行動や、ユーザーの状況・心理などに気を配られていないサイトを手にしてしまうと大きな損です。
装飾はぱっと目に入りわかりやすいためつい気をとられがちですが、ビジネスのためのWebサイトで重要なのは実は装飾美よりも機能美です。
皆さんは、これまでに誰かが「この銀行を選んだのは、ウェブサイトのバナーが面白かったから」とか、「このメーカーは説明の動画が綺麗だからいつも利用している」とか言っているのを聞いたことがありますか。
おそらくないと思います。
つまり、消費者はウェブサイトの見栄えが美しいという理由では商品を購入しません。
https://blog.hubspot.jp/ugly-truths-pretty-website-cant-hide-list
サイトで最も大切なのは「コンテンツ」です。
でもコンテンツにたどり着くための手順がわからなければどうなるでしょうか?
また、せっかくお問い合わせや購入までに繋げても、フォームが使いづらいという理由で完了に至る前に離脱されてしまうことも考えられます。
ユーザーが操作方法に悩んだり迷うことなくサイトの基本的な操作を行うことができる、これは基本的なことのようですが、実際にはこの基本的なことができていないサイトが多く存在します。
- リンクがリンクに見えない
- 迷子になり欲しい情報がどこにあるのか探せない
- 現在どのカテゴリーのどのページにいるのかわからない
- 自分の理解とはかけ離れた切り口でカテゴライズされていてびっくりする
- クリックした先が重いPDFデータだということがわからずクリックしてしまった
- 操作をしていて「イライラ」する
- サイトが凝った見たことのない作りになっていて操作するのに抵抗感を感じる
- 操作方法がわからなくて混乱する
- 似たような情報を見るのにいちいち一覧ページへ戻らなければならなず面倒
- フォームが送信されたかどうかわからず不安になる
- フォームでエラーが出るたびに何度も書き直しさせられる
- 急に音がなる
- サイトが重く表示されるまでにものすごく長い時間待たなければいけない
- ページ移動するたびにアニメーションが展開され長い時間待たされる
- 情報がさまざまなページに散らばっていて、それぞれのページの情報を頭の中で組み立てて理解しなければならない
- 重要な情報が重要であるようなデザインになっていないため目に入らず操作に支障をきたす
装飾でどんなに綺麗に見せても、このような体験をしてしまうと、ユーザーは気分を害し、そのサイトを再度訪れたいとは思わなくなってしまうかもしれません。
装飾美はぱっと見るだけでわかりますが、使い勝手がよいかどうかは眺めているだけではわからないため、問題に気がつかないことも多いようです。
インターネットが生活に密着している今、ユーザーである私もきっとあなたもWebサイトではスムーズな操作ができて、できるだけ早く目的を達成できることを望んでいるはずです。
いくら装飾が美しくても「イライラ」したり不安になったりするサイトを好ましく感じるユーザーはいません。
ユーザーが満足するだけの情報があることはもちろんですが、それらの情報をストレスや不安を感じることなく巡回できることが、ユーザーの信頼を損ねない魅力的なサイトへの一歩となるでしょう。
そのうえで素敵な装飾を実装できていればよりユーザーに好まれるサイトになるのではないかと思います。
記事を共有する
この記事を書いた人
山本美代子
フリーランスでWeb制作を行なっています。
美術系大学後、情報誌の会社のWeb制作部、Web制作会社を経てフリーランスに。
ビジネスに貢献できるサイト制作のために、UXデザインや結果のでやすいUIパターン、ユーザビリティについて学び、実践しています。
サイト制作についてのご相談などお気軽にお問い合わせください。
ポートフォリオサイトへ