デザインから発想のスタートをしないほうがよい理由
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- これからホームページを発注する方向け
よく木に例えて説明するのですが、制作は「根っこ→幹枝→葉っぱ」の流れで考えられるべきではないかと思っています。コンセプトや戦略が根っこで、webであればコンテンツや情報設計が幹枝、デザインやJavaSscriptなどの技術が葉っぱです。
デザインが好きな方は見た目や雰囲気をまず重視してしまうかもしれません。
しかし例えばロゴをデザインするときでも、コンセプトや表すもののバックグラウンド、歴史や伝えたいメッセージなどから考えたりするもので、ただ形や色だけの発想だけで制作をしてしまうと完成品は上辺の発想で作られた薄いものとなってしまいます。
やはりしっかりしたコンセプトや戦略からスタートし、それに基づき計画や設計を立てたり思考を働かせ、それらが最大限に活かされるデザインや技術を実装することがベストです。
コンセプトから発想をスタートさせたほうが広がりがある
過去にデザインから発想をスタートさせようとしたプロジェクトの打ち合わせに参加したことがあります。
例えば、ピンクのイメージのサイトがよいのでは?というところからスタートをしてしまうと、ピンクをこう使うとよいのではないか?とか、写真はピンクに合うこのようなものがよいのではないか?などどうしても葉っぱレベルの意見しか出づらいものです。
やはりそれではよくないので、そのプロシェクトはコンセプトをしっかり決める方向で進めることに方向転換することができました。そしてコンセプトを元に話し合うと数々の面白い企画案(幹枝)が次々に出されました。
それらはデザインを発想の元にしていた時には考えられなかったような案ばかりでした。
根元や幹枝がしっかりしているので葉っぱであるデザインや技術を決めるときも、好みや感覚ではなく、コンセプトや計画を実現させるのにベストなものは何かというように考え・選ぶことができました。
弱いサイトにしないために戦略立案の時間を作ろう
根っこが弱い=しっかり考えられていないプロジェクトはこれまで、Webでもそれ以外でもいいものができづらかったです。
企画書段階で納得できるものでなければ、その先も何となく決められてしまい、結果弱いものができてしまいます。
ビジネスに活用できるものを制作するのであれば、最初の根っこ段階のプロセスを外して制作をスタートすべきではないと思っています。
慣れていないと「まず形にならないといろいろ想像ができない」という話も聞きますが、形になってから変えられる範囲は少ないですし制作に使える時間も限られているものです。形になる前段階こそが大切なので、しっかり最初のプロセス=根っこを考えることが必要です。
サイトの場合は、戦略立案の知識がある制作者と一緒に考えるとよいでしょう。
サイトの目的からスタートして、ターゲット設定、ユーザーニーズの想定などを元に戦略を立てることで、表面的ではない、成果の出るWebサイトができます。
運用をしていくにもただ何となく運用をしていたのでは得られる効果は少ないです。
サイトの目的を意識しながら運用することで、成果へ近く手立ても考えやすくなり、またコンテンツ制作やデザイン制作でもブレることがないものを作ることが可能になります。
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この記事を書いた人
山本美代子
フリーランスでWeb制作を行なっています。
美術系大学後、情報誌の会社のWeb制作部、Web制作会社を経てフリーランスに。
ビジネスに貢献できるサイト制作のために、UXデザインや結果のでやすいUIパターン、ユーザビリティについて学び、実践しています。
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